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「くじらの親子」のくりた陸さん死去。

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【「くじらの親子」のくりた陸さん死去。】

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 漫画家のくりた陸さんが2017年7月4日、乳がんのため亡くなりました。享年55歳。 下がそのネットニュース記事。

「「ゆめ色クッキング」など手がけた漫画家くりた陸さん死去 7月発売雑誌にはがん闘病漫画が掲載」

 くりた陸先生といえば自分は、「くじらの親子」(全10巻1999年~2002年)を思い出します。
この作品は同時期の「赤ちゃんと僕」の少女版とかいわれていました。

 「赤ちゃんと僕」は年の離れた兄弟でしたが、こちらは
母親を亡くした主人公「杏」(11歳)と年の離れた妹「桃」(2歳)とお父さんという家族構成。

 物語は杏が小学生の時、鮎川くんという男の子と付き合い(その後アメリカに転校)中学の時に関川くんという男の子に惹かれるという、三角関係メインのバリバリの恋愛少女漫画でした。

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 しかし自分としては主人公「杏」の恋愛物語がどうのより、むしろ番外編として掲載されている、杏のお父さんと死んだお母さんの若い頃の話がとてもいい。

 「くじらの親子 5巻」「くじらの親子 6巻」の番外編で、学生時代に両親が出会い、駆け落ち同然で結婚しその後の生活を描いた「あの日、僕は人魚を見た」。

 それと
「くじらの親子 7巻」の番外編で、苦難続きの若き両親がその苦生活の中で出会った少年との話「海に降る雪」。

 特に自分としては「海に降る雪」が、くりた陸先生の作品の中で
最高傑作と感じるくらい好きでした。

 物語はお母さんが杏を身ごもり、お父さんと苦難の生活を続けていた時に出会った少年との交流なのですが、実は彼は母親からDVを受けていた子でした。

 実は杏のお母さんも幼少期、母親からDVを受けていたという事実がありました
(その辺は「あの日、僕は人魚を見た」で描かれています)

 当然物語は重く苦しく物語が安易にハッピーエンドにはなりません。むしろ最後は辛い現実がああるのですが、そんな中訪れる一筋の小さな希望が繊細に描かれます。

 この人間の心のひだをすくい取って描く力量は素晴らしく、くりた陸先生の最高傑作だったと今回の訃報を聞いてそう思いました。

 くりた陸先生のご冥福を、心からお祈りいたします。


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